【ブログ】ボイスボットとは?IVRとの違いと導入メリット

2024.05.16

ボイスボットとは、人間ではなく機械が対応する自動音声対話システムです。AIを実装した技術で、会話の内容に合わせて自然なやりとりが可能になります。

ボイスボットとよく比較検討されるシステムとして、IVRやチャットボットがあります。

一見、似ているように感じるため、区別がつかないという方もいらっしゃいますが、それぞれの特徴やメリットは異なります。システム導入の際には、ボイスボット、IVR、チャットボットの違いを正しく理解し、目的や用途に適したシステムを比較検討する必要があります。

本記事ではボイスボットとIVR、チャットボットの違いや、メリット・デメリットについてご紹介します。

ボイスボットとは

ボイスボットとは、AI(人工知能)を実装した、自動音声対応システムです。
コールセンターなどでスタッフに代わり、顧客の電話対応をします。

ユーザーが話をした内容に対し、AIがリアルタイムで会話を成立させていきます。自動対応を行い、必要があればスタッフへ転送を行いますので、電話対応スタッフの負担を軽減させられます。

ボイスボットの仕組み

ボイスボットに活用される技術は、主に以下の3つになります。
それぞれがどのような仕組みになっているのかをご説明します。

  • 音声認識
  • 自然言語処理
  • 音声合成

音声認識

音声認識とは、人が発した音声データをテキストに変換させる技術です。
身近なものではアレクサやSiriが音声認識を活用しており、会議の議事録作成などにも使われています。

音声認識はまだ未完成な部分もあり、2人以上が同時に話をする場合にはテキスト化が難しくなります。
また方言やアクセント、専門用語や技術用語が含まれると、精度が低下する可能性があります。

自然言語処理

自然言語処理とは、普段使っている日常的な自然言語を処理させる一連の流れを指します。
話し言葉や書き言葉といった自然言語が持つ曖昧な言語をコンピューターで解析し、ユーザーの意図や感情までも解釈できるようになります。

予測変換や対話システムで活用されており、身近な例ではメールフィルターや予測テキスト、検索エンジンの検索結果などが挙げられます。

音声合成

音声合成とは、コンピューターにより人工的に人間の声を合成する技術です。
数十年前からカーナビや公共放送のアナウンスといった場面で活用されている技術で、歴史は古いです。

近年ではAIの発展により、音声合成により生成された発話はより自然なものになってきています。
従来の音声合成と比較すると、多様な表現が可能になってきています。

ボイスボットとIVRの違い

IVRとは、Interactive(対話式) Voice(声) Response(応答)の頭文字をとった言葉で、自動音声応答システムを指します。顧客が自動案内を聞きながら、プッシュボタンで操作していくシステムです。

選んだ番号により、あらかじめ準備された音声が自動再生されます。
宅配便の再配達操作や病院の予約受付などで活用されており、多くの人が一度は利用した経験があるでしょう。

IVRは、最後まで音声案内の選択肢を聞かなければならず、急いでいる時はストレスになるというデメリットがあります。また、操作を誤ると最初からやり直しをする必要があり、顧客の負担になってしまう場面もあります。


ボイスボットとチャットボットの違い

AIを実装している技術であるチャットボットは、ボイスボットと混合されやすいです。
主な違いは、ボイスボットが音声応答なのに対し、チャットボットはテキストで対応するという点です。

特定の処理を自動で行うという点は共通していますが、顧客が利用するチャネルが異なります。ボイスボットは電話などの音声コミュニケーション、チャットボットはパソコンやスマホでの画面上のコミュニケーションとなります。

ボイスボットの導入メリット

ボイスボットを導入する4つのメリットをご紹介します。

  • コールセンターの業務効率化
  • オペレーター人材の定着に貢献
  • 機会損失回避への対策になる
  • 顧客満足度の向上が期待できる

コールセンターの業務効率化

従来は1件1件オペレーターが対応していたコールセンターでの問い合わせを自動対応できるようになるので、業務の効率化が期待できます。内容によってはボイスボットのみで対応完了できるケースもありますので、より多くの問い合わせに対応できるようになります。

有人対応が必要な場合のみオペレーターが応答すればいいので負担が軽減され、オペレーターは他の業務をこなせるようにもなるでしょう。

オペレーター人材の定着に貢献

コールセンターでは、覚える内容が多く、精神的な負担が大きいために、人材が定着しにくいと言われており、近年離職率が大きな課題となっています。

しかし初期対応でボイスボットを活用し、一次ヒアリングを行い、内容に応じて適切なオペレーターへ振り分けすることで、オペレーターの負荷の軽減に繋がるため、人材の定着が期待できます。オペレーターの対応しなければならない範囲が狭まるためで、人材育成もしやすくなることでしょう。

呼損などの機会損失回避への対策

コールセンター対応の悩みに、あふれ呼や放棄呼があります。
あふれ呼とはオペレーター不足により対応しきれない状況で、放棄呼とは顧客がオペレーターにつながる前に電話を切ってしまう状況です。
また、平日の昼間しかオペレーター対応ができない場合は、夜間や休日にしか電話をかけられない顧客の問い合わせを逃してしまいます。

24時間365日対応可能なボイスボットを導入すれば、このような機会損失を防げるようになるといえるでしょう。

顧客満足度の向上

ボイスボットが導入されていない状態だと、顧客はオペレーターにつながるまでに時間がかかりストレスを感じます。しかし、ボイスボットを導入すれば長時間待つことなく、問い合わせを行うことが可能です。

IVRのプッシュボタンの案内を最後まで聞く必要がなく、番号入力の操作のわずらわしさもありません。
このように迅速な対応が可能になるため、顧客満足度の向上につながります。

ボイスボット導入の課題

企業にとっても顧客にとっても多数のメリットがあるボイスボットですが、その一方で下記ような課題もあります。

  • 複雑な質問に弱い
  • IVRより精度が劣る場合がある
  • 常に精度の改善が必要

複雑な質問に弱い

ボイスボットは定型的な問い合わせ対応は得意である一方で、感情など心情をくみ取った対応を行うことが難しい傾向にあります。

人間は語気や音声に含まれた感情など、言語以外の複数の情報を処理できるため、柔軟性の高い対応やクレーム対応ができますが、ボイスボットでは定型的な対応しかできないため、問合せ内容によっては顧客満足度を大きく損ねてしまうリスクがあるので運用には注意が必要となります。

IVRより認識精度が劣る場合がある

音声認識の精度に課題があるボイスボットは、周辺環境や、話者の活舌・方言によって正しく発話内容を認識できないこともあります。そのため、IVRでプッシュ入力で番号を選択をしていく方がスムーズな対応解決につながる場合もあります。

各ツールはそれぞれメリットデメリットがあるため、どういったシーンで何を活用するか、を選択することが重要です。ボイスボットかIVRのどちらかが優れているという問題ではなく、シーンに合わせて適切に使いこなせるかがポイントです。

常に精度の改善が必要

ボイスボットは定期的なAIのチューニングにより、精度を改善することが可能です。定期的に運用改善を行うことで、応対品質の向上も期待できます。

ボイスボット導入時にシナリオやFAQを学習させますが、常に精度の向上を目指し、応対履歴を基にチューニングや学習作業を行う必要があります。

ボイスボットの活用シーン

ボイスボットの具体的な活用シーンの例として、以下があります。

  • 通信販売の電話注文受付
  • 金融・保険業界の問い合わせ対応
  • 飲食店や宿泊施設の電話受付
  • 地方自治体の電話受付

通信販売の電話注文受付

ECサイトやテレビやカタログ、ラジオの通信販売で、電話で注文を受け付けるシーンにおいてボイスボットが活用できます。注文を受ける時の会話はほぼ同じ流れで、定型的な会話で完了できる代表的なシーンだからです。

テレビやラジオでよくある「ただいまから30分に申し込むと特別価格」というような電話が殺到する場面でも、繁閑に合わせてオペレーターを確保せずボイスボットで自動で対応することが可能です。自動的に、かつスピーディーに顧客対応ができるので、注文の取りこぼしがありません。

金融・保険業界の問い合わせ対応

非対面チャネルの拡大を受け、金融業界でもボイスボット導入が増えてきています。

銀行業界では、店舗窓口への問い合わせ対応や、インターネットバンキングの問い合わせ窓口などで活用されていたり、保険業界では、有事の際の保険の請求手続きや、ロードサービスの事故受付などでも活用されています。保険料控除証明書の再発行などといったスピード感が求められる業務も、ボイスボットで対応できるようになることで顧客満足度が大きく向上する可能性があります。

飲食店や宿泊施設の電話受付

飲食店や宿泊施設ではインターネット予約が増加しているとはいえ、やはりまだ電話注文が多いです。
常に専任のスタッフが在籍しているわけではないため、すべての問い合わせをその場ですぐに対応することが難しい場合もあります。

他にもやるべき業務を抱えたスタッフが、電話対応をしなくてはいけないという状況になってしまいます。ボイスボットを導入すると定型的な内容を自動対応できるので、スタッフが電話対応以外の業務に集中できるようになります。また、外国人観光客の多い地域では、多言語で対応できるボイスボットも活躍するでしょう。

地方自治体の電話受付

ボイスボットを問い合わせ受付として活用する地方自治体も増えてきています。
ボイスボットはシナリオの更新が容易なので、日常的な業務の問い合わせだけでなく、祭りやイベントといった一時的な問い合わせにも対応できます。

職員の負担を減らしつつ、住民や観光客にとってもスムーズに問い合わせできるので、双方にメリットがあります。

ボイスボットの活用ポイント

ボイスボットを導入する際に覚えておきたい、活用のためのポイントを確認しておきましょう。

  • オペレーターと連携がとれるようにしておく
  • 定期的なメンテナンスを行う

オペレーターと連携がとれるようにしておく

ボイスボットを導入したとしても、全ての問い合わせをボイスボットだけで完結できるわけではありません。
複雑な問い合わせなどボイスボットで対応できない場合は、すぐにオペレーターにつながるようにしておきましょう。

顧客は「早く問題を解決したい」と思っているので、ストレスを感じる前にスムーズにオペレーターに連携できるようにしましょう。

定期的なメンテナンスを行う

ボイスボットを運用していくのであれば、顧客の音声データを分析し、問い合わせ内容を解析していく必要があります。AIの精度を向上させていくためには、定期的なメンテナンスをしていかなくてはいけません。

認識ミスが起こりやすい箇所は決まってはいないか、誤回答をしてしまってはいないか、などを確認していきます。
ボイスボットによって最後まで対応が完了できたかを確認する完了率などのデータも合わせ、ブラッシュアップを重ねていきましょう。

ボイスボットは市場導入期

ボイスボットは市場導入期にあり、今後はさらに活用の幅が広がっていくと予想されています。
多様なシーンで活用できるボイスボットですが、チャットボットやIVRとの違いを正しく認識し、最適なシステムを導入するようにしましょう。

ボイスボットはまだまだ、音声認識や運用におけるチューニングの難しさという部分で課題があります。個別性の高い質問や曖昧な表現、クレームといった複雑な会話には対応しきれない可能性があります。「どのシーンでボイスボットを活用するのか」を整理し、導入を検討していきましょう。

CAT.AIはボイスボット(音声対話AI)とチャットボット(テキスト対話AI)を組み合わせて利用できる最新の「ナビゲーション型」対話AIです。双方の利点を最大限に活かし、わかりやすくナビゲーションすることで、AI対応の完了率を向上していきます。

簡単にデモ体験も実施いただけますので、チャットボットの導入をご検討の際は是非お試しください。

ボイスボット×チャットボットの簡単デモ体験

CAT.AIについて

「CAT.AI」は、ボイスボット(音声対話AI)とチャットボット(テキスト対話AI)を同時に利用することで、初めて使うユーザーでもわかりやすい最新の「ナビゲーション型対話AIサービス」です。音声とテキストを駆使し、ユーザーが抱える課題に対しスムーズに、ストレスフリーなサクセス体験を提供し、AI対応の完了率を向上していきます。独自開発のNLP(自然言語処理)技術を搭載し、AIであってもヒトと話すような自然なコミュニケーションを実現できることが特徴です。当社の専門デザイナーがCX(顧客体験)と豊富なAI機能を駆使し、クライアント企業様のAIコミュニケーションをデザインします。

【CAT.AI サービスサイト】
https://cat-ai.jp/

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