問い合わせ対応を自動化する方法4選!メリットから選び方まで

2024.12.10

人手不足や業務効率化などの理由から、問い合わせ対応の自動化を検討されている方は多いのではないでしょうか。

今回は問い合わせ対応を自動化する4つの手段に始まり、メリットや解決できる課題について解説します。
自社に合った問い合わせ対応を自動化するシステムを選定する際の参考にしていただけたら幸いです。

問い合わせ対応を自動化する4つの手段

問い合わせを自動化する手段には、主に以下の4つがあります。

  • チャットボット・ボイスボット
  • FAQシステム
  • IVR
  • RPA

以下で詳しく解説します。

チャットボット・ボイスボット

問い合わせを自動化する代表的な手段として、チャットボットやボイスボットが挙げられます。

チャットボットやボイスボットは、よくある問い合わせや定型的な質問に自動で回答できるシステムです。そのため、これまでオペレーターが電話応対していた問い合わせを自動化でき、オペレーターの稼働を最小化することができます。

チャットボットには「シナリオ型」と「AI型」があります。シナリオ型はあらかじめよくある質問と回答を設定し、その設定に基づき回答を提示する仕組みです。質問と選択肢がマッチする場合には非常に有効な反面、対応範囲は限られます。一方AI型は、機械学習により大量のデータからルールやパターンを見つけ回答する仕組みです。ユーザーは選択肢ではなくフリーワードで質問できるため、シナリオ型と比べて幅広い問い合わせに対応できます。

チャットボットがテキストでの対応であることに対し、ボイスボットは音声で対応するシステムで、電話での問い合わせ対応の自動化が可能です。

ボイスボットは、音声認識技術や自然言語処理、音声合成といったAI 技術が搭載されており、顧客の問い合わせ内容を分析⇒適切な回答を導出⇒音声で読み上げるといった仕組みで、まるで人と会話をしているかのような自然なやりとりを実現できます。

FAQシステム

FAQシステムとは、顧客からの「よくある質問とその回答をまとめてデータベース化したシステム」または「よくある質問とその回答を作成するためのツール」を指します。

顧客が自分で問題解決することを支援する仕組みで、FAQサイトの閲覧で自己解決できる割合が増えると、問い合わせ数の削減につながります。

特に生成AIと連携しFAQを自動で作成・更新してくれるシステムであれば、顧客の問い合わせ状況をリアルタイムで分析し、需要の高いFAQを作成したり、新サービスなど最新情報に合わせたFAQを迅速に作成することも可能です。

IVR

IVRとは「Interactive Voice Response」の略であり、電話自動応答システムを指します。顧客からの電話に自動音声でガイダンスを流したり、必要に応じてオペレーターに転送したりすることができるシステムです。

コールセンター(コンタクトセンター)へ電話をした際に「ご用件に応じて該当する番号を押してください」といったアナウンスから始まる自動音声案内を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

IVRは、問い合わせ内容に応じて適切な担当部署(オペレーター)への振り分け・転送・取り次ぎを自動化することができます。

また、営業時間外にかかってきた電話に対し、受付時間や緊急対応についての案内を流すことができるほか、問い合わせ内容が簡単だったり定型的な場合に、あらかじめ用意した回答を流し自動応答することや、混雑時や営業時間外には、かけ直しの依頼や、連絡先や希望時間帯を登録してもらい折り返し予約をしてもらうといった使い方も可能です。

RPA

RPAとは「Robotic Process Automation」の略であり、人間がコンピュータ上で繰り返し行っている定型的な業務を自動化するシステムです。

例えば、RPAを組み込むことで対応ログから問い合わせ件数を集計する作業を自動化することができます。また、複数のアプリを横断的に自動化することも可能で、顧客管理システムとメールシステムを連携することで会員登録後のメール送信を自動化するといったことができます。

こうした単純作業で反復作業をRPAで自動化することで、問い合わせ対応後の後処理業務を効率化でき、後処理時間の短縮を期待できます。

問い合わせ対応を自動化するメリット

ここでは問い合わせ対応を自動化することのメリットについて、さらに具体的に解説します。主なメリットは以下の通りです。

  • 業務効率の向上
  • 応対品質の平準化
  • 機会損失の防止

それぞれみていきましょう。

業務効率の向上

問い合わせ対応を自動化することで、オペレーターは自動化が困難である複雑な対応に集中できることや、応対時間の短縮などができることで、業務効率化が期待できます。

特にAIチャットボットやボイスボット、生成AIと連携することができるシステムを導入することで、機械であっても人間のような柔軟な対応ができるようになるため、業務効率化への効果が大きくなります。

応対品質の平準化

人が対応する場合に経験や心理状況によって発生しうる、「人的ミス」や「応対品質のバラつき」を極力防ぐことができます。

機械が対応することで、知識量や経験、疲労やストレス状況に影響されずに均一な対応を行うことができ、応対品質を安定させることができます。

オペレーターにとっても、定型的な対応を自動化できるため、対応件数の削減や応対時間の短縮により時間と心に余裕をもって対応に臨むことができるでしょう。

機会損失の防止

問い合わせ対応を自動化できるシステムは、基本的に24時間365日、時間を問わずに対応することができます。

そのため、顧客は時間や場所に関わらず好きなタイミングで問い合わせを行うことができるため、顧客満足度が向上します。また、電話での対応だと電話が取り切れない場合や、営業時間外以外にも対応がきるため、購買意欲が高い状態の顧客にも自動で対応することができ、機会損失の防止にも繋がります。

問い合わせ対応自動化システムの選び方

問い合わせ対応を自動化する手段についてご紹介しましたが、ここでは状況や課題に合わせたツールの選定方法について解説します。

それぞれの方法の特徴やメリットを踏まえ、導入することで解決できる課題についてご紹介していきますので、自社の状況をイメージしながら読み進めていただけると幸いです。

チャットボットやボイスボットが向いているケース

チャットボットやボイスボットは、以下のような課題を抱えている企業に最適です。

  • 人手不足を解消したい
  • オペレーターの対応件数を削減したい
  • 業務効率を効率化したい
  • 機会損失を防止したい(24時間365日対応できるようにしたい)
  • 電話以外のチャネルを用意したい
  • 顧客対応を自動化したい

チャットボットやボイスボットは、定型的な対応を自動で対応することができるため、上記のような課題や目的を持っている場合、効果を発揮しやすいです。

チャットボットは電話以外の、Webサイト・LINEなどのSNSツールといったテキストチャネルにおける問い合わせを自動化することができます。

ボイスボットは、電話に入ってきた問い合わせを自動で対応することができるため、いままで人が電話で対応していた場合は、ボイスボットとの棲み分けで、人で対応している部分を減らすことができます。

ただし、すべての問い合わせに対応できるわけではありませんので、対応が難しい問い合わせがあった場合には、即座に有人オペレーターに接続される環境を整えておくなど、顧客の疑問を必ず解消できるようにしておくことが大切です。

FAQシステムが向いているケース

FAQシステムは、以下のような課題解決に適しています。

  • オペレーターの負担を軽減したい
  • 定型的な問い合わせ対応を自動化したい

FAQシステムは「よくある質問と回答をまとめたもの」ですので、FAQがあることで顧客は問い合わせをせずとも課題を解決でき、顧客の自己解決率向上により、オペレーターの負担軽減や、入電件数の削減に効果を発揮します。

また、FAQシステムはチャットボットやボイスボットと比較して、キーワード対応ができるため、より多くの問い合わせに対応することができ、よくある問い合わせが多岐に渡る場合にはおすすめできるツールとなります。

チャットボットやボイスボットが、オペレーターの代わりに定型的な問い合わせにリアルタイムで回答することに対し、FAQシステムは顧客に回答を見つけてもらうことで「自己解決を促す」ことを目的としています。

ただし、FAQが十分にそろっていない場合や、回答が分かりやすいものでない場合は、問い合わせ件数を減らすことはできませんので、カテゴリー分けを適切に行ったり、更新を定期的に行い常に最新のFAQにしておくといった工夫が必要です。

IVRが向いているケース

IVRは、以下のような課題解決に適しています。

  • 担当部署への振り分けを効率化したい
  • 顧客の待ち時間を短縮したい

問い合わせ窓口が複数ある場合や、問い合わせ内容の振り分けが比較的しやすい企業の場合、IVRが効果的です。

IVRを導入していない場合、振り分け専用のオペレーターにて担当部署への振り分けを行うことが一般的ですが、顧客の要望の判断が難しいなどの理由で対応時間が長引いてしまったり、適切ではない部署に転送されてしまうことで「たらい回し」が起きてしまうリスクがあります。

IVRを導入することで、選択に合わせて自動で問い合わせを振り分けることができるため、たらい回しの防止や、顧客の待ち時間の短縮の効果が期待できます。

ただし、音声ガイダンスをある程度まで聞かなければ該当番号の判断ができないことや、間違った場合には最初からやり直さなければならないことが顧客のストレスとなるリスクもありますので、注意が必要です。

RPAが向いているケース

RPAは、以下のような課題解決に適しています。

  • 単純作業や反復作業など定型的な作業を自動化したい
  • ヘルプデスクの業務負担を軽減したい

RPAは顧客とのやりとりで発生する後処理などの定型的な業務を効率化することができます。

例えば、質問に対する回答などの定型文をあらかじめ用意しておくことで、メールなどの自動送信に役立てることが可能です。

また、顧客からの問い合わせを自動で集計しグラフ化するといった活用も可能なため、ヘルプデスクの作業効率を上げることに役立ちます。

RPAはチャットボットを始め、会計システムや勤怠管理システムなどの他のツールと連携させることもできます。これにより、多くの分野での定型的な作業を効率化することができますので、活用の幅は広いと言えます。

ただし、あくまで定型的な作業の自動化に適したシステムであるため、複雑な作業には向かないということに注意してください。

自社に合ったシステムを導入して問い合わせ対応を自動化しよう

問い合わせ対応を自動化する手段には、チャットボットやボイスボット、FAQシステム、IVR、RPAなどが挙げられます。

問い合わせ対応を自動化することで、業務効率化をはじめとしたさまざまなメリットを得ることができますので、それぞれのシステムの特徴を理解し、自社に適したシステムおよびツールを選定していただければと思います。

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この記事の筆者

TOMORROWNET

株式会社トゥモロー・ネット

AIプラットフォーム本部

「CAT.AI」は「ヒトとAIの豊かな未来をデザイン」をビジョンに、コンタクトセンターや企業のAI対応を円滑化するAIコミュニケーションプラットフォームを開発、展開しています。プラットフォームにはボイスボットとチャットボットをオールインワンで提供する「CAT.AI CX-Bot」、生成AIと連携したサービス「CAT.AI GEN-Bot」を筆頭に6つのサービスが含まれ、独自開発のNLP(自然言語処理)技術と先進的なシナリオ、直感的でわかりやすいUIを自由にデザインし、ヒトを介しているような自然なコミュニケーションを実現します。独自のCX理論×高度なAI技術を以て開発されたCAT.AIは、金融、保険、飲食、官公庁を始め、コンタクトサービスや予約サービス、公式アプリ、バーチャルエージェントなど幅広い業種において様々なシーンで活用が可能です。

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