チャットボットの活用方法を導入事例から学ぶ

2024.06.20

多くの企業で導入が進んでいるチャットボットですが、チャットボットを活用することで、どのようなことができるのでしょうか。

今回の記事では、チャットボットを導入している企業10社の活用事例を紹介しながら、その活用方法について解説していきます。

チャットボットの活用方法をイメージする参考にしていただければ幸いです。

チャットボットの活用方法

まずはチャットボットが活用されている、6つの場面からご紹介します。

カスタマーサポート

チャットボットの代表的な使い方のひとつが、カスタマーサポートです。

お客様からの問い合わせに対応できるツールとして、WebサイトやSNSにチャットボットが設置されます。

カスタマーサポートセンターに寄せられる問い合わせは、「よくある質問」を読めば解決できるような質問も多く、定型的な対応であればチャットボットで対応が可能です。

チャットボット導入により、スタッフは個別対応やその他イレギュラー対応に注力できるようになるため、業務効率化や負担軽減が期待できます。

社内ITヘルプデスク

チャットボットは、社内の問い合わせ対応に活用することもできます。

PCトラブルや社内システムに関する問い合わせに対応する時間が増えると、その他の業務が後回しになってしまう可能性があります。

チャットボットを社内の問い合わせシステムに導入すれば、社員への問い合わせを介さずとも疑問を解決できるようになり、担当部署の負担軽減に繋がります。

社員数の多い企業や複数の支店がある企業では、社内の問い合わせを一括管理することができるため、回答・対応に個人差がなくなるといったメリットもあります。

ナレッジ共有

社内でのナレッジ共有も、チャットボットの活用シーンのひとつです。

イントラサイトやマニュアルで管理をするという方法もありますが、検索性が低く、欲しい情報に辿り着くまでに時間がかかってしまうという課題があります。

チャットボットを導入していれば、欲しい情報をピンポイントで即座に得られることで業務効率アップが期待できます。

マーケティング支援

チャットボットには、お客様から多くの悩みや質問が寄せられます。

「受付時間が限定される」「繋がるまでに時間がかかる」といったユーザーのストレスが無いため、電話よりも問い合わせのハードルが低く、今まで把握しきれていなかった新たな顧客ニーズの発見が期待できます。

また、チャットボットは問い合わせ内容を蓄積・分析することができるため、マーケティング支援の役割も担うことが可能です。

顧客管理システムと連携していれば、年齢や性別、商品購入履歴といった細かい情報も得られるため、潜在顧客の掘り起こし、新規顧客の獲得、既存顧客の利用促進やロイヤリティ向上といった可能性が期待できます。

グループウェアの一元管理

グループウェアとは、複数のユーザーが共同で作業するためのソフトウェアツールやアプリケーションの総称です。主に企業や組織内での情報共有やコミュニケーション、協働作業を効率化するために使用されます。
グループウェアの例としては、カレンダーやスケジュール管理、タスク管理、プロジェクト管理、ファイルの共有など様々なものがあります。

これらのグループウェアと連携できるチャットボットを導入することで、異なるグループウェアの情報を一元管理できるようになります。

リモートワークが浸透している現代では、「スケジュール管理ツール」「コミュニケーションツール」「社内情報共有ツール」を複数利用しているという企業も増えています。しかし、複数のツールを様々な場所で使用していると、スケジュールの見落としやメッセージの確認漏れが起きる可能性があります。
このような場合でも、チャットボットを導入し情報を一元管理することで、そのような課題の解決が期待できます

自治体窓口

チャットボットは企業だけでなく、自治体窓口でも活用されています。

チャットボットを自治体窓口に導入することで、窓口での待ち時間を短縮できるだけでなく、職員の負担の軽減にも繋がります。

自治体の窓口を利用する際にネックになるのが、窓口対応の受付時間です。窓口は大体17時で閉まってしまうケースがあり、仕事や学業の都合で問い合わせ窓口に行けない人も多いのではないでしょうか。チャットボットを導入することにより、時間を問わず24時間365日問い合わせが可能になるのは大きなメリットです。

多言語対応ができると、外国人観光客の問い合わせにも対応ができ、より地域の活性化に繋げることができるでしょう。

チャットボット活用事例10選

チャットボットを導入している企業の活用事例には、どのようなものがあるのでしょうか。

チャットボット導入の目的や、期待する成果などを具体的に紹介します。

メール問い合わせ軽減に成功した「島村楽器」

島村楽器公式サイトより引用

島村楽器は、電話やメールでの問い合わせを減少させる目的で、チャットボットを導入されています。

お客様の質問にスピーディーに対応すれば顧客満足度の向上につながると考え、実際にチャットボット導入後は顧客満足度を向上させることに成功しています。

島村楽器は楽器の販売はもちろん、修理や調整、音楽教室やスタジオや楽器のレンタルというように、サービス内容は多岐に渡っていますが、定型的な対応が可能な問い合わせも多いため、チャットボット導入に向いている事例です。

業務効率化に成功した「KIRIN」

キリン公式サイトより引用

キリンは公式ホームページのカスタマーサポートにチャットボットを導入しています。
AIチャットボットを導入したことで、業務の効率化に効果がありました。

チャットボットを導入した後は、定期的にアップデートをしながら改善させていく必要があります。キリンでは導入後のアップデート等の対策を随時行っており、チャットボット導入の効果を最大限に発揮させた事例といえます。

お客様のニーズを理解しながらチャットボットの精度を改善させ、導入直後よりも解決率を向上させています。

その結果、業務効率化だけではなく、企業価値の向上にも繋がっています。

人手不足に対応した「おたより本舗」

おたより本舗公式サイトより引用

年賀状印刷の専門店であるおたより本舗は、お客様サポートセンターに音声認識による自動対応が可能なチャットボットを導入しました。

年賀状に関する問い合わせはシーズンにより大きな差があるため、繁忙期の人員確保が難しいことが課題でした。

チャットボットを導入したことで、人員確保の課題が解決しただけではなく、24時間対応が可能になったため、夜間の注文数増加にも貢献しています。

音声対応もAIが行う「損保ジャパン」

損保ジャパン公式サイトより引用

損保ジャパンのコールセンターでは、保険の契約内容に関する問い合わせや質問、事故の問い合わせだけでなく緊急時の連絡にも対応しなければいけません。

定型的な内容はチャットボットが対応することで、必ずオペレーターが対応するべき緊急性の高い対応に注力できるようになりました。

チャットボットを導入したところ、なんと約7割の問い合わせはチャットボットで対応可能なことが判明したそうです。自賠責保険に始まり、自動車保険や火災保険というようにチャットボットで対応する対象範囲を広げています。

売上アップに成功した「ナノ・ユニバース」

ナノ・ユニバース公式サイトより引用

ナノ・ユニバースは、レディース、メンズ、コスメなどを販売するセレクトショップです。

売上は100億円以上ですが、そのうちECにおける売上は52.5%となっており、オンラインショップで成功しているブランドのひとつです。ECサイトにAIチャットボットを導入したことで、24時間対応できるようになり機会損失を防げるようになりました。

また、AIがおすすめのコーディネートの相談に乗ってくれるので、まるで店頭で接客されているように商品選びができます。
チャットボットを導入したことで、顧客満足度の向上や売上アップに繋がっています。

利用促進に成功した「株式会社医療産業研究所」

医療産業研究所公式サイトより引用

医療産業研究所はヘルスケア調査をしている企業で、製品や健康相談に関する問い合わせをチャットボットで対応しています。

チャットボットを導入したことで、自身の健康に関する悩みを相談することに抵抗があると感じるお客様も、相談するハードルが下がるという効果がありました。
チャットボットで健康相談をしたことがきっかけとなり、実際にカウンセリングの申し込みに繋がったというケースもあるようです。

このようにチャットボットの導入で、お客様の間口が広がるという効果も期待できます。

新規顧客とのコンタクトを増やした「シルバーライフ」

シルバーライフ公式サイトより引用

シルバーライフは、高齢者向けの配食サービスを行う企業です。

新規問い合わせの件数が多く対応しきれないことが課題だったため、チャットボットを導入しました。

自社公式サイトの問い合わせページを充実させ、対応スタッフの負担を軽減するという対策を実施しましたがあまり効果を得られませんでした。しかし、チャットボットの導入によりより気軽に質問ができるようになったため、対応スタッフの人数はそのままで、いままで問い合わせフォームに入ってこなかったお客様からのコンタクトも対応できるようになりました。

このように、興味を持っていただいた全てのお客様に対応できるようになるということは、チャットボットのメリットのひとつです。

イメージキャラクターを活用した「アスクル」

アスクル公式サイトより引用

チャットボットにキャラクターを設定してお客様の対応をしているのが、アスクルです。

アスクルの企業イメージである青を連想させるような「AIチャットボットのアオイさん」が質問に答えてくれます。

アスクルではチャットボットを導入したことで、問い合わせの1/3をチャットボットで対応できるようになり、業務効率化にも貢献しました。

ショッピングモールでの活用事例「SHIBUYA109」

SHIBUYA109公式サイトより引用

若者に人気のショッピングモールであるSHIBUYA109では、LINEアカウントでAIチャットボットを導入しています。

LINEはお客様がプライベートでも利用する馴染みのあるツールなので、「今」欲しい情報を気軽に質問できるようになりました。

フロアやテナントの情報、商品在庫情報などの情報が、スピーディーに得られるようになり、お客様がスムーズにお買い物ができるようお手伝いをしています。

多言語対応をした「沖縄市」

沖縄市役所公式ホームページより引用

沖縄市は観光客だけでなく、在住外国人も多い地域です。

ベトナムやネパールをはじめ、東南アジア圏の方が多く在住しており、多言語で対応できるチャットボットが活躍しています。

また、窓口対応の受付時間を待たずに問題を解決できるため、職員の負担を減らすだけでなく、利用者の待ち時間に対するストレスの軽減に繋がっています。

チャットボットが苦手な対応とは

多様な用途で活用できるチャットボットですが、苦手な対応もあります。

チャットボットで何がしたいのか、導入の目的を考える際に、チャットボットが苦手とする対応についても理解しておきましょう。

個別の特殊な受け答え

チャットボットは、特殊な個別対応が必要なお客様の対応には不向きです。

クレームやカウンセリング、悩み相談といった複雑な対応は、オペレーターが対応できるようにしておく必要があります。

また、全てのお客様がチャットボットでの対応を希望する訳ではないため、オペレーターが対応できる体制は整えておくことが大切です。

未登録情報に関する受け答え

チャットボットは、受け答えをする際に必要な情報を事前に登録し、その情報を元に質問に回答します。

未登録の質問には答えらえませんので、このような場合もオペレーターが対応をする必要があります。

したがって、登録情報は常に更新し最新情報を提示できるようにすることが大切です。

目的に合うチャットボットを導入しよう

チャットボットの主な活用方法として、カスタマーセンターやホームページ上でのお客様対応をイメージする方が多いかもしれませんが、実際は企業の目的に合わせて幅広く活用されています。

チャットボットの導入効果を最大限に発揮するためには、解決したい課題を明確にし、最適なチャットボットを選定することが重要です。

テキストのみで対応が難しく、通話でのやり取りが必要な場合はボイスボットを検討する必要も出てきます。

トゥモロー・ネットが提供するCAT.AIはボイスボット(音声対話AI)とチャットボット(テキスト対話AI)を同時に利用できる最新の「ナビゲーション型」対話AIです。

位置情報や他のアプリと連携することも可能で、多種多様なシーンでご利用いただけます。

簡単にデモ体験も実施いただけますので、チャットボットの導入をご検討の際は是非お問い合わせください。

ボイスボット×チャットボットの簡単デモ体験

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