チャットボットのUI設計とは?デザインのポイントと改善の手順

2024.07.25
チャットボットのUI設計とは?デザインのポイントと改善の手順

「チャットボットを導入したけど、なぜか成果が感じられない」という場合には、チャットボットUIの改善も検討する必要があるかもしれません。

チャットボットのUI改善とは、レイアウトやデザインを見直し、操作性の高いものに改善させていくことです。

チャットボットのデザインのポイントや、どのようにUI改善をしていくのかという手順についてお伝えします。
チャットボットを利用するユーザー目線で、どのようなチャットボットが使いやすいかを、今一度考え直してみましょう。

チャットボットUIの基礎知識

  • チャットボットUIとは
  • なぜチャットボットUIの改善が必要なのか

チャットボットUIとは

チャットボットUI

チャットUIの「UI」とは、User Interface(ユーザーインターフェース)という言葉の略称で、ユーザーとサービスを繋ぐ接点という意味があります。
チャットボットの場合は、レイアウトやデザインを指します。

レイアウトやデザインというと「ロゴがかわいいか」「ポップな色合いを使っているか」という見た目のデザイン性をイメージするかもしれませんが、UI設計とはデザイン性だけではありません。

チャットボットのUI設計では、ユーザーと円滑に対話ができるかという点に重きを置き、レイアウトやデザインを決めることが重要です。

そのためには、ユーザーの目的やニーズに合わせて情報や機能を正しく伝えることや、ユーザーがストレスなく使用できる操作性も求められます。

なぜチャットボットUIの改善が必要なのか

チャットボットUIの改善が必要な理由は、主に利用率の増加のためと、ユーザー満足度の向上のためです。

チャットボットの利用率増加

チャットボットUIが優れていると、ユーザーにとって使いやすいツールとなり、繰り返し利用されるようになります。

チャットボットそのものが「使いにくい」「期待通りの答えが得られない」という設計だと、ユーザーは途中で離脱したり、リピートで利用してくれなくなってしまいます。

チャットボットの利用率が増加すると、行動・意思決定前のユーザーの取りこぼしが減少し、CVR率が向上していくでしょう。

カスタマーセンターなどの顧客対応の負担が減少し、業務の効率化が期待できます。

ユーザー満足度の向上

チャットボットが直観的で使いやすく、ストレスなく利用できるツールになると、ユーザーの利用体験が向上します。

24時間365日、時間を問わずに対応ができますので、ユーザー満足度も向上していくでしょう。
繰り返しサービスを利用してもらえるようになると、長期的なビジネス成果へと繋がります。

一方、チャットボットのUIが悪いとユーザーの離脱率が上がり、機会損失になりますので、チャットボットの成果が感じられない場合はUI改善を検討してみることをおすすめいたします。

チャットボットUIのデザインのポイント

チャットボットUIは、どのように改善させればいいのでしょうか。

以下のようなデザインのポイントを、意識してみましょう。

  • 直観的に操作できるようなデザイン
  • 簡潔な文章構成
  • ユーザニーズに合致した設計
  • ユーザー属性の考慮
  • 直観的に操作できるようなデザイン
チャットボットUIのデザインのポイント

チャットボットUI改善のポイントは、ユーザーが直観的に操作できるようにするという点です。

操作をするのに、迷ってしまう、悩ませてしまうようなチャットボットでは、ユーザーの離脱率が高くなってしまうでしょう。色やアイコンは分かりやすく、フォントを適切なサイズにして見やすさを追求します。

直観的に操作できればユーザーはストレスなく、欲しい情報を得られるようになるでしょう。

入力フィールドのデザイン

ユーザーが直接文字を入力する場所である入力フィールドは、チャットボットにおいて重要な場所です。

マウスや指で簡単に操作ができるのはもちろん、複数行の入力の場合でも見やすく、編集しやすい設計にしましょう。改行できない、横に広がってしまう、という入力フィールドだと、見にくく操作しにくいのでユーザーのストレスになります。

送信ボタンのデザイン

チャットボットは短い会話でテンポ良くコミュニケーションがとれるのが、魅力のひとつです。

送信ボタンがわかりにくい、押しにくい、というような状況では、ユーザーのストレスに繋がってしまうため、わかりやすく設定された「送信ボタン」が必要です。

吹き出しのデザイン

チャットボットは画面上での会話となりますので、会話が続くと画面が見にくくなってしまう懸念があります。
そのため、ユーザーのメッセージと回答者側のメッセージを区別しやすくしておく必要があります。

一般的には、送信者と受信者で吹き出しの色を変えて、一目で会話の流れがわかるようにされています。また、吹き出しのデザインは背景の色味や雰囲気にマッチするようなタイプを選ぶとよいでしょう。

アバターのデザイン

アバターとは、チャットボットの画面のやり取り上で使う、キャラクターやアイコンです。

チャットボットは直接人間が対応しているわけではありませんが、アバターを用いるとコミュニケーションの相手を連想させます。ロボットのイメージ画像をアバターとして用いるのか、人物のイメージ画像をアバターとして用いるのかで、ユーザーに与える印象が異なります。

タイピングインジケーターの有無

タイピングインジケーターとは、チャット上で誰かがメッセージを入力中であることを他のユーザーが認識できるツールです。

相手が返事を入力していると認識できるので、返信の準備が進んでいるとユーザーに理解してもらえます。
このUI要素は、複数の同時送信を避けられる点や相手の状況を予測できるという点で便利です。

簡潔な文章構成

チャットボットUIの改善では、文章の組み合わせ方が分かりやすくなっているかという点もチェックしてみましょう。

簡潔で分かりやすい文章はユーザーの使いやすさに直結しますので、利用率の向上や問題解決率アップに貢献します。スマートフォン利用が主な場合は、画面が文章で埋まらないよう短文でまとめるなどの工夫もするとよいでしょう。

ユーザー属性を考慮した設計

チャットボットを利用するユーザーの属性を考慮すると、UI改善点がみえてくる場合もあります。

例えば年配の方が多ければ、フォントサイズや配色の配慮が変わり、シンプルなUIが好まれるでしょう。
パソコンで利用するのか、スマホで利用するのかという使用媒体への対応も必要です。

ABテストでの検証

ABテストとは、複数の異なる表現を用意し、どれが最も成果があるかを比較するテストです。異なるデザインのチャットボットを実際にユーザーに試してもらい、より効果的かをテストします。テスト要素以外のUI設定は揃えておかなければ、正確なテストができませんので注意しましょう。

同時期にテストを実施すると、季節やイベントによる顧客数の変化といった要因に左右されずに検証ができます。実際の顧客から集めたデータとなりますので、チャットボットのUI改善を効率的に進めていけるようになるでしょう。

導入後のPDCA

チャットボットは導入して完成ではなく、その後の改善が重要です。

ユーザーの反応やフィードバックといった、利用データを継続的に分析していきます。導入段階ではチャットボットの利用率が低い場合もありますので、必要に応じたUI改善をしていかなくてはいけません。

導入しても使われていない機能はないか、なぜ離脱率が高くなってしまうのか、目標の数値は達成されているか、を検討し、ユーザーニーズに合わせた対応をしていきましょう。

チャットボットUI改善の手順

チャットボットUI改善の手順

チャットボットUI改善を進めていくための具体的な手順はこちらです。
スムーズに進めていくために、ひとつひとつのステップに丁寧に取り組んでいきましょう。

  1. 問題点を明確にする
  2. 問題点がUIにより改善できるかの検討
  3. 解決策をデザインにしていく
  4. 検証する

1.問題点を明確にする

まずはチャットボットの現状の問題点を、全て明らかにします。
UI改善で修正できるのか、というような内容は考えずに、まずは問題点を洗い出すようにしましょう。

その際、分析データやユーザーからのアンケートだけでなく、チャットボット担当者やオペレーターからの意見も参考にするとよいでしょう。

2.問題点がUIにより改善できるかの検討

問題点が全て洗い出されたら、UI改善できるかの検討をしていきます。

チャットボットのデザインや設置場所を再検討し、ユーザーの目に付きやすいように改善させていきます。
キャラクターやトーン、マナーなどはユーザー層に合わせたものを考えてみましょう。

3.解決策をデザインにしていく

ナビゲーションはわかりやすくシンプルに、直観的に操作できるボタンの設置、色使いやフォントはユーザーに合っているか、という改善点を、具体的なデザインにしていきます。

見た目のデザインだけでなく、チャットボットの肝とも言えるシナリオデザインも見直してみましょう。
できるだけ簡潔に、ユーザーが目的を達成できるような導線を意識しデザインすることが大切です。

4.検証する

最終段階として、改善したチャットボットを運用し、再度検証します。ユーザー体験と技術的な側面の双方を考慮しなければいけません。

チャットボットは運用してみて、継続的に改善を行う必要があります。
さらに不具合が見つかれば最適化させ、ユーザーにとって価値のある体験になるよう改善を繰り返していきます。

チャットボットのUI設計を見直そう

チャットボットがユーザーにとって使いやすいデザイン、シナリオになっているかという顧客目線が非常に重要となってきます。

ユーザーが直感的に「使ってみたい」「これなら使えそう」と思ってもらえるか、が最初のステップであると言えます。利用率や満足度を高め、その先にあるチャットボット導入の目的達成へ繋げましょう。

トゥモロー・ネットが提供するCAT.AIは、CXマルチモードAI®で電話チャネルユーザーにアプリのような体験を提供します。ボイスモード、チャットモードはもちろん、MAPモード、カレンダーモード、カメラモードなど業種や目的にあわせた最適なUI設計をご提供し、AI対応の完了率を向上していきます。

簡単にデモ体験も実施いただけますので、チャットボットの導入をご検討の際は是非お問い合わせください。

ボイスボット×チャットボットの簡単デモ体験

この記事の筆者

TOMORROWNET

株式会社トゥモロー・ネット

AIプラットフォーム本部

「CAT.AI」は「ヒトとAIの豊かな未来をデザイン」をビジョンに、コンタクトセンターや企業のAI対応を円滑化するAIコミュニケーションプラットフォームを開発、展開しています。プラットフォームにはボイスボットとチャットボットをオールインワンで提供する「CAT.AI CX-Bot」、生成AIと連携したサービス「CAT.AI GEN-Bot」を筆頭に6つのサービスが含まれ、独自開発のNLP(自然言語処理)技術と先進的なシナリオ、直感的でわかりやすいUIを自由にデザインし、ヒトを介しているような自然なコミュニケーションを実現します。独自のCX理論×高度なAI技術を以て開発されたCAT.AIは、金融、保険、飲食、官公庁を始め、コンタクトサービスや予約サービス、公式アプリ、バーチャルエージェントなど幅広い業種において様々なシーンで活用が可能です。

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