AIコミュニケーションにおけるユーザー評価【ブログ】
近年、様々なサービスでチャットボットやボイスボットが利用されています。サービス提供側は「CX (カスタマーエクスペリエンス)向上」や「省人化」や「24時間対応」などを目的にチャット/ボイスドットサービス導入するケースが多くみられます。一方で実際に利用するユーザーはそれらのサービスについてどのような評価をしているのでしょうか。
図1,2以下(右記、左記)はチャット/ボイスボット利用ユーザーを対象に当社が実施した調査の結果です。チャット/ボイスボットともに解決率は49%、満足率は42、47%といずれも50%を下回る結果となっており、「CX」という観点ではサービス提供者と実際のユーザーとの間にギャップが生じていることがわかります。
この主な原因は、「解決」という定義の違いにあると考えられます。
例えば「パスワードを忘れたので再設定をしたい」と入力した場合、多くのチャットボットの回答は「ウェブサイトでの手順案内」のみを回答します。その場合、全ての手順をこなすためには何度も該当のウェブサイトや認証手続きを行うメールなどを行ったり来たりすることになり、さらには手持ちのデバイスだけ使用して実施するとなるとユーザーは面倒に感じることになります。ここが「不満」に感じる部分です。しかしチャットボット側は手順案内を送るだけで「解決した」とみなすのです。
この様なケースが解決度や満足度においてユーザーとのギャップが生じる原因となり、AIサービスを検討する上で抑えておきたい重要なポイントとなります。
ユーザーの求めるエフォートレスなコミュニケーションは、上記の例のような手順を一つのデバイスやチャンネルで段階的に解決できる仕組みです。さらにその際に入力する情報がセキュアに保てることも非常に重要と言えるでしょう。
この記事の筆者
株式会社トゥモロー・ネット
AIプラットフォーム本部
「CAT.AI」は「ヒトとAIの豊かな未来をデザイン」をビジョンに、コンタクトセンターや企業のAI対応を円滑化するAIコミュニケーションプラットフォームを開発、展開しています。プラットフォームにはボイスボットとチャットボットをオールインワンで提供する「CAT.AI CX-Bot」、生成AIと連携したサービス「CAT.AI GEN-Bot」を筆頭に6つのサービスが含まれ、独自開発のNLP(自然言語処理)技術と先進的なシナリオ、直感的でわかりやすいUIを自由にデザインし、ヒトを介しているような自然なコミュニケーションを実現します。独自のCX理論×高度なAI技術を以て開発されたCAT.AIは、金融、保険、飲食、官公庁を始め、コンタクトサービスや予約サービス、公式アプリ、バーチャルエージェントなど幅広い業種において様々なシーンで活用が可能です。